2010年8月17日火曜日

Solaris 11

これからはより最適化されたアプライアンス、まさにSOFTWARE.HARDWARE.COMPLETEとして開発されるという面に期待大。発表された計画(各種ニュースソースを参照した)によれば、5年以内にトランザクション処理能力が40倍になる見込みだという。60年代のIBMの再来と自らを表する本気度が伺える。

そしてそれらのソースコードの大部分はオープンソース(CDDL、その他)で公開されることになっている。最新のWindows Serverのソースコードが発売直後に公開されたら驚くだろう。実際、Solarisがやろうとしていることは、そういうことだ。ただし、OpenSolaris Forumsの投稿にあるように、OpenSolarisコミュニティ主導の開発モデルは終了となってしまう。

これについて、OpenSolarisの関係各位の落胆もあるようだが、すでにILLUMOSという見るからにクールなプロジェクトも始まっており、畏敬の念を抱かずにはいられない。

ハードウェア、ミドルウェア、アプリケーションが一体となって高性能を発揮するためには、アプリケーションのためのハードウェア、ミドルウェア、開発環境を作らなければならない。例えば数年間前のインテルのセミナーで聞いた話だが、インテルのC/C++コンパイラには、最適化手法として、一度実際に実行して、その結果を元にリコンパイルすることで実行に即したバイナリを出力する方法を持っている(最近のコンパイラ全てに共通のドレンドなのかは知らない)。その時のデモでは、相当の高速化が達成されていた。確かキャッシュを効率良く使えるようになったことが要因の1つだったと思う。

コンピューティングに必要なリソースを、実行するアプリケーションに合わせてチューニング出来れば出来るほど、当然性能は高くなる。もし40倍のトランザクション能力というのが一般的な数値なら、特定の基幹システムやWebサービスにチューニングすれば、さらに高めることが出来る可能性がある。

もちろんこれは裏側から見た一面に過ぎない。どんな開発環境でアプリケーションを開発するのか、すでに開発した運用中の資産をどう保護(延命、改良)していくのか、課題は多い。

如何に優れたアイディアであっても、蓋を開けてみなければ分からないこともある。それが失敗だとしたら、誰が責任を取るのか。新しいOracleは、果敢に挑もうとしている。

車に詳しくないのにこんな例え話をするのも何だが、コンピュータ界のAMG、ALPINA、あるいは憧れのTesla Roadsterの誕生を想像すると、ワクワクせずにはいられない。

自分もいつかその輪の中に入れることを願って。

(追記)
をっと! Tesla Roadsterのスペルを調べようと思ったら、いつのまにかJapanが出来てるじゃないか。しかも試乗会。ヨシヤバテ。いつか買えますように。

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